2006年10月28日

ALICE 7

とうとう7話です。
物語りも中盤に差し掛かったということでしょうか。
ていうかどれくらい続くんだろう・・・

スネークとB/Bの行方は・・・??

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2006/10/28 書き始め
2006/10/30 書き終わり

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7.共に歩みて

 NATとLUKE、それぞれが連れてきた仲間の戦闘報告に、「な‥‥」と言葉に詰まる二人。
 そして。
「NAT、何やってるんだ馬鹿、やめろ!」
「LUKE!そいつは敵じゃない!」
 慌てて二人が制止するも、二人とも頭(?)に血が上っているのか全く聞く気配がない。
 しかも、まずいことに先ほどの騒ぎを聞きつけてか数人の巡回がこちらに向かって駆けてくる。
「‥‥ちっ」
 咄嗟に銃を構え、数発発砲するB/B。
 巡回を全て初弾で仕留め、スネークを見るとスネークも反対側から来た巡回を仕留めたところだった。
「なかなかやるな、若いの」
「スネーク、あんたもね」
 そう、余裕の会話をするも、とりあえずこの場を離れないとすぐに増援を呼ばれるのは二人とも分かっていた。
 とりあえず、どこか落ち着いて電脳空間の二人を説得できる場所を探さなければ。
 咄嗟に二人のの背中に挟まれておぶおぶしていたヒトダマの尻尾を掴み(当然ヒトダマは「ほぎゃっ!」と叫び)、スネークが「来い」とB/Bを呼ぶ。
 通路を小走りで駆け抜けながら、二人はそれぞれ自分が連れてきた仲間のことを考えていた。
 正確には、「どうやって説得するか」だが。
 恐らく、NATのことだから、LUKEのことだから負けるとは二人とも思っていない。
 しかしこれ以上戦闘を続けられると自分たちの活動の妨げになる上に下手をすれば研究所内の重要ファイルまで消失させそうで怖い。
 少なくともこの若いのから自分に対する敵意が消えた時点で少しは安心したスネークだったが、実際はどうなのか。
「ヒトダマ、どう思う?」
 先頭に立って手近な部屋を探しながら、スネークは小声でヒトダマに尋ねた。
「そうですねぇ‥‥固体さんのことを知ってらっしゃるようですしぃ、敵じゃないと思いますぅ」
「その根拠は?」
「メタルギアソリッドの固体さんファンに悪い人はいません〜」
 ‥‥そう来ると思った。
 確かに、よく見るとこの若いのはなんとなく嬉しそうにしている。
 先ほど巡回を倒したときも全て初弾で、しかも急所に当てていることを考えればそれなりに腕の立つ人物であるということも否めない。場数もそれなりに踏んでいるようでもあり、敵に回せば少々厄介かもしれない。
 それにこの人物が敵だというのであれば。
(とっくの昔に後ろから撃ってるか)
 それなら、今のところは信用してもいいだろう。
 一方、B/Bはヒトダマの尻尾を握って走るスネークの後ろ姿を見ながらこれからの展開に少々胸をときめかせていた。
 無理もない。自分がある意味バイブルとしている有名な潜入ゲーム「メタルギアソリッド」の主人公であるソリッド・スネークを名乗る人物なのである。
 真贋はともかく(というよりもゲーム上の人物が何故ここにいるのかは疑問だが)とりあえず様子を見て、自分の身が危険になるようであればその時に考えればいい。
 しかし。
 そのスネークが握っている、ヒトダマとか言う真っ白な巨大マシュマロは一体何なのだ。
 スネークの真贋より、そっちの方が気になる。
(‥‥どこで登場したっけ?1にも2にもGBにも出てないし、3は論外だし、4だとスネークおじいちゃんだし‥‥BDの隠しキャラ‥‥なわけないか‥‥それともMGOの期間限定隠しキャラ?それともOPS?でもOPSあんまりプレイしてないし‥‥一体どこに出てたんだろ‥‥)
 余裕があると言うべきなのか。
 とにかくヒトダマの出自が気になる。
 考えていても仕方ないが、スネークと一緒にいるということは同じゲームの登場人物なのではないか?
 そんなことばかりが脳裏を廻る。
 それでもしっかり背後の警戒は怠っていないというのはそれなりの経験を積んでいるからか。
 マガジンの弾数を確認し、B/Bは頭を上げて目の前のスネークの背中を見た。

◇◆◇  ◇◆◇


 NATが同じ研究所に侵入していた正体不明のAIと交戦状態になったということは元の世界のオタコンたちもすぐに気付いてた。
 端末を操作し、状況を確認するがNATとAIの戦況は五分五分。
 しかし、それもすぐにスネークからの通信でまずい状況にあることが分かった。
 というよりも、どうやら戦う必要のない相手だったようだ。
「ちょっとNAT、スネークが戦うなって言ってるんだけど‥‥」
 オタコンも呼びかけてみるも、NATの返事は予想通りのものだった。
《何言ってんの、俺が攻撃を止めたって向こうが止めてくれないんだもん》
 がっくりと肩を落とすオタコン。
 通信の様子を伺っていたメリルとメイ・リンも呆れたように顔を見合わせる。
「‥‥そう言うNATも張り切ってるわねぇ‥‥」
「確かに‥‥」
 普段から無茶で無謀なことを繰り返しては誰か(特に固体さんか伍長)に制裁される(大抵はおしりぺんぺん)NAT。
 今回もこの調子ならお仕置き決定だろう。
 この場に伍長がいないのがせめてもの救いなのかもしれない。
 とりあえずNATを説得し、相手のAIの攻撃も阻止するしかないのかと女性陣二人を後ろに、オタコンがくしゃっと前髪を掻き上げた。
 と、突然NATから通信が入る。
《ねえオタコン、即席でウィルス組んでくんない?俺じゃ組んでる時間ないからさ》
 一瞬、は?となるもすぐに言葉の意味を理解し、どうしてと問い直すオタコン。
《この戦闘を終わらせるにはとにかくLUKEとかいう奴を伸さないとダメっぽいからさ。それに俺から引くのなんかムカつくもん》
 ‥‥そう来ると思った。
「後でお仕置きされても知らないよ?」
《じゃあ、俺に死ねって言うの?》
 ますます厄介なことになってきた。
 これはもうNATの言う通り、ウィルスを組むしかないのか。
 どういう仕様で組めばいい?と半ば諦め気味にオタコンが尋ねた。
《発動条件は組まなくていい、俺がトリガー作るから。タイプはデータ消去型でいいよ。あと連鎖して感染しないように、できるよね?》
「それは任せといて」
 そう言うと、オタコンはデスクに置いてあったノートパソコン(ウィルス専用)を手に取ると、いくつかのテンプレートを繋ぎ合わせて即席のウィルスを作り始めた。

「状況は?」
 研究所から数キロのところを巡航する船の中で、EveがRainに尋ねる。
 端末を操作しながら、Rainがどうも、と呟いた。
「B/Bは多分順調でしょう。ただ‥‥LUKEが」
 声のトーンを落としているのは本部にはまだLUKEの存在を明かしていないから。
 出発前にB/BがこっそりLUKEの状態を確認できるプログラムをRainに手渡していたから。
 それをこっそり端末にインストールし、確認していたのだが。
「LUKEがどうしたの?」
「別のシステムと戦闘状態に入っているようですね。攻撃と防御の形跡があります」
「攻撃って‥‥防衛プログラムとでも戦ってるの?」
 この確認プログラムだけではっきりしたことは分からない。
 しかし、なんとなくだが違和感を感じる。
 LUKEは高度なAI。それも元人間だけに、自我がある。
 それだけでなく、あらゆるPC、プログラムに精通している。
 攻撃だけなら分かるが、戦闘状態に入っているとは。
「‥‥ちょっと厄介なトラップでも組んであったのかしら」
「だとしたら‥‥B/Bも大変そうですね」
 いくらB/Bがあらゆるシステムに関与可能だとしても。
 LUKEが手こずるトラップを、B/Bが軽くクリアということは考えにくい。
 それとも、とRainは考えた。
(LUKEはおとり‥‥?)
「LUKEのことは今はいいわ。とりあえずB/Bのバックアップを優先よ」
「そうですね」
 どうせLUKEは削除されたとしてもダミーデータしか飛ばしていないはず。そんなに深刻に考えることもないだろう。
 それよりもB/Bの状態を確認することが先決である。
 そのB/Bのステータスも、今はさして問題はなさそうである。
 しかし、いくら問題はないとはいえ全く連絡がないというのも考え物である。
 もしかすると、B/Bも「もう一人の侵入者」と接触したというのか。
 こちらから呼びかけてみるべきか、だがB/Bも戦闘中だったら邪魔になるだけである。
 今はB/Bからの連絡を待つしかないか。
(待ってるだけが、こんなに苦しいものだったとは‥‥)
 普段は車の中で警備システムの操作を担当しているB/Bも同じ気持ちだったのだろうか。
 この苦しさは、半端ではない。
 早く、連絡をよこしてほしい。
「つーか、俺、出番無し?」
 不意に、GeneがRainの端末を覗き込んだ。
「あー‥‥俺も信用ないなぁ‥‥」
 ヘッドセットをデスクに投げ出し、Geneがぼやく。
「B/Bがそう簡単に殺られるわけねーし、心配する必要なんてねーよ」
 Rainに、ではなくむしろ自分に言い聞かせているように聞こえる。
 B/Bの実力は分かっている。だが、それでも気にはなる。
 いくらB/Bが人間でなかったとしても、弱点くらいあるはずなのである。
 狙ってかそうでなくでも弱点を突かれたら。
 早く連絡をよこして欲しい。
 いや、こちらから連絡するべきか。
 もやもやとした思考に駆られ、一度は投げ出したヘッドセットに手を伸ばす。
(いや‥‥まだだ‥‥もしB/Bが重要な作業をしていたら邪魔になるだけだ)
 今回の任務はかなり重要度が高いものだということは分かっている。
 自分の通信一つで失敗させるわけにはいかない。
 それを思い出し、Geneはヘッドセットから手を引っ込めた。
「B/B‥‥」
 今は信じるしかない。
 B/Bの無事を。

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なんつーか・・・Geneの出番は強引です。
ていうか、お前らさっさと通信しろよとつっこみたい。
それとも後でしばかれるのが怖いのか?

NATに頼まれてウィルスを組むオタコン・・・いいのか・・・?


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posted by 日向 夏樹 at 23:45| Comment(0) | ALICE | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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