今回はまさかのシーンですよ。
・・・いや、エロじゃないがな。エロじゃないがな(大切なことなので2度(ry)
支部に(R-18タグつけて)「ソラノカケラ」を掲載してるのでドキドキものです。
R-18詐欺でごめんねって土下座したいけど軽微な性表現をどこまで許容してくれるかと考えたらR-18タグをつけざるを得なかったという。
そういうものです。
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2014/02/07 UP
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「‥‥寂しくなりますねぇ‥‥」
NATが使っていた部屋の掃除やベッドシーツの交換をしながら、ヒトダマが呟いた。
彼女がこの「試練の洞窟」に転がり込んで1年。
この1年、本当にさまざまな出来事があった。
嬉しいことも、悲しいことも、それはたくさん。
彼女には遊びに行く、と言ったがそうしょっちゅう行くことはできない。
一つの存在が何度も、もしくは長期間別の概念の世界に行くことは世界の因果律を捻じ曲げることにつながる。
そのため世界が整合性を保とうとすることがある。
それ故、ヒトダマも必要最低限しか世界渡航ができなかった。
「‥‥NATさん、モビウスさんと再会できたでしょうか‥‥」
ごそごそと、何かを取り出す。
「‥‥メビウス中隊、ですかぁ‥‥」
それはNATが帰還する際にヒトダマに手渡したメビウス中隊のワッペンだった。
レプリカやおもちゃではない、本物の空軍ワッペン。
ミリタリーグッズが好きなヒトダマには垂涎の品だった。
大切なものだろうに、NATはそれを置き土産として残してくれた。
ふう、とため息をつきワッペンを眺める。
「電脳空間から、空ですかぁ‥‥」
そこに、救いはあったのだろうか。
そんなことを考えていたら。
遠くからドタバタという足音が響き、ドアが乱暴に開けられる。
「姐さん!」
部屋に入ってきたのは1匹のオーク。
その慌てぶりに、ヒトダマが首をかしげる。
「そんなに慌てて、どうされましたぁ?」
オークが、来てください、と懇願する。
「回復の泉の前で、人が‥‥」
「‥‥えぇ?」
また時空嵐が発生したというのか。
そう思うとともに、嫌な予感を覚える。
「とにかく来てください!」
オークの言葉に、ヒトダマが分かりましたぁ、と応えた。
走るオークに続き、回復の泉の前に来る。
そこで、ヒトダマはゾンビの一人にCPR(心肺蘇生術)を施されている人物を見た。
その場にいた全員が、ヒトダマを見る。
「姐さん!この人‥‥息してない!」
他のゾンビの言葉に、ヒトダマがその人物を見る。
見覚えのあるパイロットスーツ、見覚えのあるワッペン。
すぐに、理解した。
この人物はNATの世界からきたISAFのパイロットだと。
「蘇生魔法使います、でも肉体の損傷がひどいので‥‥オークさん、回復の泉に放り込んじゃってください」
即座に判断しヒトダマが指示を出す。
CPRを行っていたゾンビが離れ、代わりにオークがその人物を抱える。
幸い、回復の泉の前だったので苦労はしなかった。
オークが、その人物を回復の泉に放り込む。
同時に、ヒトダマが蘇生魔法を発動させた。
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ゾンビにCPRされるって本末転倒だろ。
というか、死亡していたのでゾンビパウダーの感染がなかったと考えるべきなのか、いや、死んでいるからゾンビ化しないといけなかったんじゃ、とか思うところ色々。
しかし本来なら試練の洞窟でHP尽きたら入口転送なのに回復の泉の前で死んでたということは心肺停止が洞窟突入より早かったということか・・・とか思ったけどあれだ、洞窟の契約モンスターさんの攻撃は痛いしHPも減るし血も出るけど洞窟全体に何らかのエネルギーが充満していて心肺停止前にふじこふじこ・・・という感じなのか・・・(ただし「契約」モンスターからの攻撃に限る、だけど)