2014年07月18日

閉ざされた絶望 8(R-18:腐向け表現あり)

ついったで相関図というかキャラ紹介欲しいというリクエストをいただき、作成しました。
が、ネタバレ指定なんだよなあ・・・キャラ紹介。
「閉ざされた絶望」が完結してからのUPになるかもしれません。
それにしても読者がいるっていいね!
ありがとうございます。

今回はデブリーフィング後。
ちょっと微妙な表現がありますが、これ位は大丈夫と判断しています。

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2014/07/18 UP

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「インフィニティ!」
 デブリーフィングが終了し、自室に戻ったインフィニティの許にメビウス1とエーヴィヒカイトが乗り込む。
 部屋に乗り込んだ瞬間、メビウス1はインフィニティに拳を叩き込んだ。
 踏ん張りきれず、床に倒れ込むインフィニティ。
「インフィニティ、お前、何をやったか分かっているのか!」
 メビウス1は怒っていた。それも、最高潮に。
「今医務に行って話を聞いたらナイトメアは頚椎損傷でリハビリしても動けるかどうか、だということだ!お前は、仲間を傷つけたんだぞ!」
「‥‥分かっています」
 立ち上がり、そう答えたインフィニティに、再びメビウス1が拳を叩き込む。
「何故あんな無茶な機動を敢えて行った!他にも方法はあったはずだ!」
「‥‥生き残るには、あれしかなかった‥‥」
 「自分が」生き残るには、ナイトメアを葬る必要があった。
 死ななくていい。死なない程度に「殺せば」いい。
 それを、実行したのがあのアドバースヨーだった。
 だから、インフィニティは実は満足していた。
 メビウス1に何と言われようと、自分は自分の身を優先した。
「あんな機動をする奴はメビウス隊じゃない、モビウスだ!」
「だったら俺のTACネームをモビウスに変えればいい!」
 開き直ったようなインフィニティの言葉。
 三度、拳を叩き込もうとしたメビウス1だったが、それは寸前で踏みとどまる。
「‥‥お前‥‥何か隠していないか?」
 何かあったのか。ナイトメアと何か諍いがあったのか。
 しかしそれを追求するのは野暮だと、感じる。
「‥‥何を隠しているかは知らん。だが、前にも言ったはずだ、インフィニティの名にふさわしくない飛び方をしたらTACネームを変える、と」
「変えてもらって構いません。それだけのことを、俺はした」
「‥‥そうか、」
 インフィニティの意思が固まっていることを確認し、メビウス1は「これからお前のことはモビウスと呼ぶからな」と言い残し、立ち去って行った。
 残されたのはインフィニティ―――モビウスとエーヴィヒカイトの二人。
 エーヴィヒカイトが歩み寄り、インフィニティを見上げる。
「‥‥復讐、か?」
「‥‥ああ、」
 どうしてもっと早くこれを実行していなかったんだろうか、と言いたげなインフィニティの返事。
 もっと早く実行していれば、ここまで苦しむことはなかったはずだ。
 最終的に「インフィニティ」というTACネームを失う結果になったが、そんなものただの認識票であり痛くも痒くもない。
 これで、落ち着いて眠れる。
 その思いがエーヴィヒカイトに伝わったのだろう。彼女がふっと笑みを見せた。
「‥‥モビウス‥‥」
 もう一歩近づき、手を伸ばす。
 怪訝そうな顔をするモビウスだったが、それに構わずエーヴィヒカイトは彼の頬に触れた。
 そして、背伸びをする。
「―――!?」
 モビウスの両目が見開かれる。
 唇に感じた柔らかい感触。
 ナイトメアの唇とは違う、その感触に今までのことが頭から吹き飛んだような錯覚を覚える。
 時間にしてほんの数秒。
 エーヴィヒカイトが離れ、少し赤くなってもじもじした。
「‥‥好きだ、モビウス」
 まさかの告白。
 どう、反応していいのか分からない。
「え‥‥えっと、俺は‥‥」
 正直な話、この瞬間までエーヴィヒカイトを女性として認識していなかった。
 いや、認識していなかったは語弊があるだろう。
 正確には「女として見ていなかった」。
 それが、急に女性らしく振舞ったので戸惑ったのだ。
 尤も、彼女の方からキスしてきたわけでそのあたりはやはり男気があると思ったが。
 彼女が話を続ける。
「‥‥この戦争が終わったら、結婚しないか?」
 ‥‥やはり、彼女は男気がある。その辺の女性隊員、いや、下手な男性隊員以上に。
 だが。
「‥‥エーヴィヒカイト‥‥それ、死亡フラグ‥‥」
 彼女が本気なのは伝わっていた。
 しかし状況と、まだ整理できない思考がそんなことを口走らせる。
 エーヴィヒカイトが少し眉を寄せた。
「私は、死なない。恐怖にも打ち勝ってみせる」
「どうして、俺を‥‥」
 何故、自分を選んだのかが分からない。
 ナイトメアといい、エーヴィヒカイトといい、自分を選んだ理由が知りたかった。
 エーヴィヒカイトがそれは、と答える。
「雌が強い雄に惹かれるのは自然界では当たり前のことだろう?」
 そんな返事を返してきたが、本心は全く違う、とモビウスは思った。
 むしろこの返事を返してきたエーヴィヒカイトが彼女らしくて納得できる。
「エーヴィヒカイト‥‥」
 今度は、モビウスが彼女のの頬に触れる。
 柔らかく、温かいその手触りに一瞬ドキリ、とする。
 違う。何かが違う。
 それでも、彼は言葉を続けた。
「‥‥キス、していいか?」
「‥‥ああ、」
 再び、二人の唇が触れる。
 何かが違う、という違和感はあったが、二人は互いの唇を求め合った。
「‥‥いいんだぞ?」
 何度唇を求め合ったか。
 たまらず、エーヴィヒカイトがそう言う。
 しかしモビウスは首を振った。
「‥‥すまない、それはまだできない」
 思い出してしまう。ナイトメアとの悪夢の日々を。
 違う。それだけではない。
 他に、違和感が存在する。
「‥‥そうか、」
 少し残念そうに、エーヴィヒカイトが呟いた。
「‥‥まあ、トラウマは残っているか。だが、私はいつでも貴方を受け入れる準備はできている」
 そう言って笑みをこぼし、エーヴィヒカイトはモビウスに背を向けた。
「‥‥死ぬなよ、モビウス」
 お決まりの台詞を残し、彼女も部屋を出ていく。
 ナイトメアがいなくなった部屋で、モビウスはベッドに腰掛け、そのまま後ろに倒れ込んだ。
 これで、解放された。
 もう悪夢はやってこない。
 エーヴィヒカイトもこんな自分を想ってくれる。
 ただ‥‥
「‥‥違うんだ、何かが‥‥」
 彼女に対して、何かが浮かんでるということがない。
 暫く考え、漸く気づく。
「‥‥好きという感情が、ないのか‥‥?」
 彼女に対して。
 突然告白されて、戸惑っているだけなのかもしれない。
 恋愛感情などこれから育んでいくものかもしれない。
 それでも、今の自分にはそのような感情が存在しなかった。
 だから、彼女を抱かなかった。
 特別な感情が存在しない今、いくら彼女が求めてきたとしても最終的には傷つけてしまうと分かっていたから。
 その優しさを、彼女は知っていた。
 知っていたから、無理強いをしなかった。
「‥‥エーヴィヒカイト‥‥」
 ―――死ぬなよ、モビウス。
 その言葉が、深く胸に突き刺さっていた。

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インフィニティのTACネームがモビウスに変わる瞬間でした。
「ソラノカケラ」本編では「モビウス1」と呼ばれてるのにここでは「モビウス」と呼ばれているのはまだ1番機じゃないから、ですかね。

んでもって、カイトさんの「死ぬなよ、モビウス(インフィニティ)」はシリーズ中何度も出てきたキーワードでs。
だからなんやねんと。

今回ちゅー表現がありましたが、ちゅー表現位だな「性描写有り」無くてもいいよね・・・?
posted by 日向 夏樹 at 03:51| Comment(0) | 閉ざされた絶望(AC04二次:R-18) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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