2005年11月13日

ALICE 1

さーて張り切っていこうかねー(棒読み)
ALICEは複数の視点から一つの物事を見ていくというちょっち無謀なことをやってみようかなと思っています。
うーん・・・どうなるやら。

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2005/11/13 ALICE 1 書き始め
2005/11/15 加筆―1終了

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1.召喚

オタコンがコペルソーン・エンジンを起動させるとヘッドセット越しに視界がぐにゃりと歪み、そして新たな視界を構築していく。
見慣れた、事務所兼ねぐらのVR室ではなく、見覚えのない、暗い空間が広がっていく。
同時に頭上で唸る聞きなれた音。
ヘリの中か、とスネークは呟いた。
その横に、ぽよんとヒトダマが床に落ちて跳ね上がる。
「こここ固体さぁん・・・ここは・・・どこなんでしょぉか・・・」
「落ち着け、ヒトダマ」
見慣れない景色におどおどするヒトダマを一言で制止、スネークはヘリの前方に視線を投げた。
見覚えのある、白衣を着た男性が手元の端末に指を走らせているのが見える。
「・・・オタコン・・・?」
「やあスネーク、思っていたよりも遅かったね」
スネークに声をかけられ、男性―――オタコンが、ちらりと振り返った。
「多分、君の世界の僕とは違うと思うよ。コペルソーン・エンジンを起動させたことによってまた、複数の平行世界が交差しているみたいだからね」
「そうなのか・・・」
そう呟き、素早く首筋に指を当てるスネーク。
《NAT、モニターはできているのか?》
ややあって、いつもどおりのNATの声が返ってくる。
《ちゃんとモニターできてるよ》
《オタコンと、通信できるか?》
《もちろん》
NATの返事に少々安堵感を感じるものの、それでも複数のオタコンと会話することに、少々不安を感じてしまう。
《僕だよ、スネーク》
今目の前にいるオタコンではなく、自分の世界のオタコンが話しかけてくる。
《やっぱり、コペルソーン・エンジンを起動した影響が出ているんだね》
《ああ。別の平行世界のオタコンが目の前にいる。俺はどうすれば?》
《僕達の世界では君がもらったカードのコードだけが手がかりだからね・・・もし、そこにいる僕が何か知っているのならその指示を仰いだ方がいいかもしれないね》
そうか・・・とスネークが呟く。
《それなら俺はこっちのオタコンに何か聞いてみる・・・おいNAT、》
《なに、スネーク?》
《お前は可能な限り情報を収集してこことそっちのオタコンのバックアップをしろ》
《りょーかいっ。任せといてよ》
NATの軽い返事に、一瞬「大丈夫だろうか・・・」と呟いたスネークだが、彼女の能力を信じることにした。
回線を閉じ、低空飛行のヒトダマを見やる。
「ヒトダマ、武器の準備は大丈夫だな?」
「言っていただけたら何でも出しますよぅ〜」
ヒトダマの返事を聞いて、こっちの準備は大丈夫だな、とスネークが呟く。
「・・・おいオタコン、」
「なんだい、スネーク?」
「お前は今回、俺たちが何をすべきか知っているのか?」
「もちろん。とりあえず、出発まではまだ時間があるからブリーフィングに入ろう」
そう言うと、別の平行世界から来たオタコンがスネークの方を向いて座りなおした。


  同時刻


閉店間際の雑貨屋「白雪姫」に突如現れた黒ずくめの集団に、鎖神はわずかに顔をしかめて見せた。
「本部直々の執行部が・・・集団で現れるなんて、何の用?」
「何も言わずに我々に同行してもらいたい」
リーダー格の男が、そう鎖神に命令する。
「こっちはこっちで今忙しい。閉店まで待てない?」
「時間がないのだ。今すぐ同行してもらいたい」
それに、と男が続ける。
「『Silver Moon』から代理人を遣してもらっている。閉店作業は彼らに任せるといい」
「・・・でも、なんなんだよ急に」
そう、口を開いたのは天辻。
「本部の執行部が集団さんいらっしゃ〜い状態っていうのはおかしいぞ」
「急に決まった極秘任務のためだ。付いてこないと言ってもお前達に拒否権はない。今すぐ同行するんだ」
「・・・了解」
仕方なさそうにそう呟くと、鎖神は無言で制服代わりのエプロンを外し、リーダー格の男性の前に立った。
その、男性の後ろに立つ数人の代理人の顔を確認すると、視線を男性に戻す。
「どうせ極秘任務ってことは現地まで目隠しじゃないの?」
「話が早いな」
鎖神に次いでエプロンを外し、歩み寄ってきた「HADES」のメンバーに目隠しをするよう指示を出し、男は鎖神に目隠しを手渡した。
鎖神が目隠しをつけるのを待ち、男達がそれぞれの傍らに立つ。
「連れて行け」
その命令に従い、男達は鎖神たちを外に止めた車に誘導した。
折りしも嵐を予感させる強い風が吹きつけ、大粒の雨がばらばらと降りかかる。
突然の任務には慣れている鎖神だが、わずかに不安が彼の胸を過ぎっていく。
「詳しい話は車の中でしてくれるの?」
「いや、我々の任務はお前達をある場所まで連れて行くことだけだ。ブリーフィングは目的地に着いた後、本部の情報部が行うことになっている」
そう、とそれだけを呟き、鎖神が車に乗り込む。
何となく、かなり厄介な任務が待っているのだろうと解釈できたためだ。
両横に気配を感じ、厳重な護衛体制に入った執行部にご苦労様と告げたくなる気持ちを抑え、鎖神は瞑想するかのように目隠しの下で目を閉じた。

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・・・と、1話を2つのパートに分けて書きます。
しかしどうなるやら・・・
挫折はしないつもりです、ええ頑張りますとも。


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posted by 日向 夏樹 at 16:56| Comment(0) | TrackBack(0) | ALICE | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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